「しっかり読め」とは、何をすることか。
- 2月3日
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小学6年生。いよいよ塾のテキストも大詰めです。
最後のページに載っている読解問題。さすがに出版社も本気を出してきました。大人が読んでも唸るような、抽象度の高い文章です。生徒たちは悩みまくり、そして、出題者の意図通りに、見事に引っかかっています。
国語が苦手な生徒に対し、「文章をしっかり読みなさい」というアドバイスをする先生がいます。しかし、私は疑問に思います。その「しっかり」とは、具体的にどういう状態を指すのでしょうか?その先生の中に、明確な基準はあるのでしょうか?
私には、あります。
「しっかり読む」とは、「日本語の言い回し(型)」に反応することです。
言語には、ある論理を伝えるための共通した「型」があります。例えば、「A=B」という関係を伝えたければ、「AはBである」「AはBとなる」「AをBと呼ぶ」といった、決まった言い回しが使われます。
中身の「A」や「B」という単語は、文章によってコロコロ変わります。しかし、その関係性を示す「言い回し」だけは、変えようがないのです。「しっかり読めない」生徒は、この「言い回し」を素通りして、AやBという単語だけを目で追っています。だから、関係性が掴めない。逆に、この「型」にさえ気づけば、どんなに難しいテーマでも骨組みは見えてきます。しかし、これが難しい。
なぜなら、私たちは日本人だからです。
「話せるし、書けるし、読める」。母国語だからこそ、私たちは無意識に言葉を処理してしまいます。無意識だから、「言い回し」の重要性に気づけない。言われれば「当然だ」とわかるけれど、言われないと、一生スルーしてしまう。これが、国語という科目の正体です。
感覚で読むのは、もう終わり。「言い回し」というルールに、意識的に目を向けること。
テキスト最後の難問は、その「意識の差」を教えてくれる良問でした。

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