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良い間違え。

3月16日
読了時間: 2分

新小学6年生の国語。


当塾には、「国語の解き方」という独自のルールブックがあります。国語の問題を解くための「常識」をまとめたものです。


その中に、こんな問いがあります。

「問題文と解答には、どのような関係が成り立つか?」

答えは、「会話」です。


理由を聞かれたら、「〜だから」と答える。「どういうこと」と聞かれたら、「〜ということ」と答える。日常では当たり前にできているキャッチボールが、テストの解答用紙に向かった途端、多くの生徒はできなくなります。


今日の授業で、ある生徒が間違えをしました。まさに、この「会話」の重要性を説明するのにうってつけの、見事な間違えでした。


当然、バツです。正解ではありません。しかし、私はその生徒にこう伝えました。

「これは、ものすごく『良い間違え』だ」と。


なぜか。「なんとなく」や「勘」で、適当な言葉を抜き出したわけではなかったからです。一生懸命に本文の論理を追い、答えの核となる部分を見つけ出そうとした跡が、そこにはありました。ただ最後の一歩、「出題者との会話」の形に整えるところだけが、抜け落ちていたのです。


人は、成功体験から学びます。しかし、本気で考え抜いた末の「失敗体験」からは、より深く、強烈に学ぶことができます。「ああ、ここで会話を成立させればよかったのか」その腑に落ちた感覚があれば、今日の「良い間違え」は、次から確実に「正解」へと変わります。

国語は、感覚ではなく論理です。


適当に書いて当たったマルよりも、論理を辿って間違えたバツのほうが、何倍も価値がある。価値が変わる人にはわかる、大切なプロセスです。


今日のような間違えなら、何度でも歓迎します。長い目で見たとき、それが間違いなく力になる方法ですから。生徒の「本気の間違え」を、絶対に無駄にはしません。

 
 
 

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