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説明文に、拍手をする男。

  • 4月27日
  • 読了時間: 2分

小学4年生の国語。約1ヶ月前、春期講習会でのこと。


私は生徒たちに、説明文を読み解くための絶対的な武器、「目の付け所」を教えました。国語は、感覚ではなく論理です。筆者の主張がどこに隠されているか、その論理を見つけ出すための実践的な技術。


ただ、例年であれば、小4の生徒にこれを教えても、「ふぅーん」という薄い反応が返ってくるのが普通です。無理もありません。まだ、論理の威力がわからない年齢ですから。


しかし、Iくんは違いました。


彼は、この技術を「面白い!」と感じたようです。価値が変わる人にはわかる。彼は小4にして、その価値に気づいてしまったのです。


春期講習が終わった後。彼は「目の付け所」を自分でも試したくてたまらず、ご家族と一緒に、説明文の問題集を買いに本屋へ行ったそうです。しかし、探しても探しても「小4用の説明文だけ」が載っている本は見つからず、あきらめて手ぶらで帰ってきたとのこと。当然です。私でさえ、そんなマニアックな本は見たことがありません。


そんな事件(?)を経て、本日の授業。


いよいよ、当塾のテキストが「説明文」の単元に入りました。私は、彼に向けて言いました。「この文章は説明文だ。つまり、『目の付け所』が使えるぞ」


するとIくんはなんと、笑いながら「拍手」をしたのです。

そこから、一気に集中モード。鉛筆を握る手が、論理のサインを追い求めるハンターのそれに変わりました。


教えられた道具(解き方)を使いたくてうずうずしている。こんな純粋な熱を折ってしまうようなら、指導者失格です。だから、私も決めました。彼を「小学4年生の男の子」として扱うのは、もうやめます。「説明文の読解に興味を持った、一人の男性」として、真剣に論理をぶつけます。


少し難しい文章の壁も、今の彼なら越えられるはずです。長い目で見たとき、間違いなく力になる方法ですから。


ここから、一人の男との本気の知恵比べが始まります。

 
 
 

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